雪月花

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小説ネタ(金櫛兄妹)

 こんばんわにゃ。

 

小説ネタですにゃ。

 

金櫛源左(かなくし げんざ) 21歳

 

金櫛源左は、東国の島国「倭神ノ国(わしんのくに)」の出身で、腰まで伸びる長髪を後ろで束ねている若武者である。幼名は「樹里丸(じゅりまる)」である。父は「倭神ノ国」で「惣領武神(そうりょうぶしん)」と恐れられた金櫛三郎平(かなくし さぶろびょう)である。
ヒーリス歴900年5月21日の「カクテンの戦い」では、エヴァランタ大陸に出征した金櫛三郎平は、ラルース平原でカルテナ王国の大軍と戦ったが、25万人の軍勢を僅か5千人という寡兵で散々に撃ち破っている。しかも、合戦に要した時間は僅か4時間である。戦った瞬間に本陣を急襲されたカルテナ王国軍は、既に敗北が決まっていたのである。だが、金櫛三郎平も人の子だった。
戦働きが認められ、順調に「倭神ノ国」で出世し、城持ちとなり、「惣領武神(惣領とは倭神ノ国の事を指す)」とまで恐れられるようになったが、金櫛三郎平の出世を妬む他の臣下の手により、謀反の疑いをかけられ、47歳で時の将軍である若松家21代将軍である宗則(むねのり)に粛清されている。この時、源左は3歳だったが、三人の兄も同時に失っているので、金櫛家の家督は3歳の源左が継ぐ事になった。
源左の守役であり、金櫛三郎平の次女(生駒姫)を娶っている天草万里元唯(あまくさ ばんり もとだた)は、金櫛家の忠臣だったので金櫛家滅亡を企む他の家臣の追討軍に攻められる前に、エヴァランタ大陸に金櫛家の主要人物と共に渡り、放浪の末にナスン近くのマルカ=ワルテという辺境へ逃れた。
マルカ=ワルテでは、金櫛家が勢力を築いていたので、代々のナスンの総督官は無駄な戦を嫌った為、金櫛家へマルカ=ワルテの自治権を認めてきたが、ナスンの総督官に赴任したアリーシャは、一切の例外を認めない人物なので、金櫛源左に自分の元で働くようにと勧告するが、金櫛源左は一族をあげてアリーシャと闘う事を決意する。
だが、ナスン四英傑の鬼神の如きの働きで部下は次々と負けるし、決戦を挑めばアリーシャの智謀の前にアッサリと敗北を喫した。極めつけは、ナスン四英傑の女性豪傑であるエイシャ・ハーレーに激戦の末、一騎打ちで負けた。女性に負けたという事が、プライドの高い源佐には受け入れられ難い事実だった。
アリーシャに敗北したので、幼女に下るぐらいなら切腹すると喚くが、アリーシャの才を真っ先に認めていた双子の妹である金櫛奏(かなくし かなで)に顔面をぶん殴られて説得されたので、一族を守る事もありアリーシャに下る事を渋々と決意する。
ナスンでは、奏と共に厚遇された。一騎打ちで負けたエイシャの実力を認め、仲も良好だった。東国の出身らしく米穀の栽培に才を示し、ナスンにおける米穀の収穫量を倍増させるなど、武将以外の面でも才能を開花させた。
坊ちゃまなので、プライドが高いのが難点だが、適材適所を心がけるアリーシャは源佐を自分のボーディーガードとして使うが、攻め手の大将に任じる事も度々あった。源左もアリーシャの期待に応えるべく、各地を転戦し、「惣領武神」の息子の名に恥じない働きを見せるようになる。
主要な武器は、三郎平の愛刀である「唐草門道兼続・初代(からくさもんどかねつぐ・しょだい)」、脇差の「神羅愛神(じんらあいしん)」である。愛馬は、「満国(みつくに)」という芦毛の馬である。
鎧も「倭神ノ国」で金櫛家に代々伝わる、「宗牙・黒糸縅三枚具足(そうげ・くろいとおどしさんまいぐそく)」という重さが40コンロ(キログラム)もある重い甲冑を着用しているが、源左は鍛えられた鋼の体を持ち、身長もアルと同じほどの高身長なので、重い甲冑を纏っても軽々と動くし、「満国」も重さを感じさせない俊足を戦場で見せる。
後の「惣領武神二代目」、武神侯(カルミ・アルバテ)である。

 

金櫛奏(かなくし かなで) 21歳

 

金櫛奏が通り名だが、またの名を「阿真姫(あまひめ)」と言う。「阿真」とは「倭神ノ国」で、「玉のように可愛い女の子」という意味である。アリーシャには「阿真ちゃん」と呼ばれ、可愛がられる。幼名は、「橘(きつ)」である。
奏では金櫛源佐の双子の妹であるが、先に取り上げられたのは奏である。金櫛家は男系の血筋なので、男子の子には恵まれたが、中々女の子に恵まれなかったので、奏は金櫛家待望の女の子なのだが、「倭神ノ国」では双子以上の子供が生まれた場合、女子は一番末に置かれる風習があった。その為、源佐が兄になっている。
父は「惣領武神」と恐れられた金櫛三郎平であり、後に「赤の双璧」と恐れられ、ナスン四英傑の一人に数えられる、アル・バレスタ婦人になる。アルの方が3歳年下なので、姉さん女房である。
武力は同じ女性であるエイシャ・ハーレーには及ばないが、可愛いと評判のエイシャを遥かに凌ぐ童顔巨乳の可愛らしい女性武将である。よくエイシャに胸を揉まれたり、服を脱がされる等、奏での巨乳を妬むエイシャのセクハラ行為が非常に目立つ。一度、胸が露出し、それを見たアル・バレスタは卒倒し、2日ほど熱を出しうなされて寝込んだ事がある。
髪は黒髪のポニーテールで、身長は152メーグ(センチメートル)と小柄だが、戦場に白馬である愛馬の「神楽(かぐら)」と共に出陣すれば、一騎当千の猛者に化ける。人を見抜く力に定評があり、兄の源佐と共にアリーシャと一度は戦うが、ナスンの軍を率いるアリーシャの戦いぶりに感銘を受けた奏は源佐に、戦ではアリーシャには絶対に敵わないとして降伏を勧めるが、話を全く聞かない源佐は、軍を押し出し、アリーシャと3度も戦うが一騎打ちでナスン四英傑の女性豪傑、エイシャ・ハーレーに負ける、戦えば寡兵のアリーシャに負ける等散々な目に会う。
源佐が敗北を重ねた事により、拠点のマルカ=ワルテをアリーシャの軍に囲まれた時、源佐は幼女に降るぐらいなら死ぬと喚くが、奏に顔面を数発殴られ冷静になったところを説き伏せられ、兄の源佐と共にアリーシャに降った。
武器は、「倭神ノ国」に代々伝わる伝統的な武器である、「薙刀」という柄の長い棒の先に片刃の鋭い刃が付いている武器である。名を「郭真魁牙(かくしんかいが)」と言う。そして、馬上で弓をやすやすと扱う弓の名手でもある。討ち取った武将の数であれば、奏はエイシャを超える武に秀でた女性武将だが、武だけの女性ではない。人を見抜く力に優れている事から、弱点を点いて、敵を調略する優れた能力を持っているので、戦わずして敵方の城を落とすなど、アリーシャの期待以上の成果を挙げる事でも有名な人物だった。
アル・バレスタとは26歳で結婚するが、結婚後も女性武将として活躍する。結婚から4年後、一子(実際に生まれたのは、三つ子)を授かる事により、武将としての奏では引退し、「阿真姫」として家庭を守り、子を父のアルに負けない立派な武将に育て上げる。
後にアリーシャに命令され、コルマテ州の知事となり、州都「エヴァンスリム」を大いに繁栄させる事となる。
死後、「叡明姫(えいめいひめ、呼び名もえいめいひめ)」と諡され、恋愛の神様として信仰される。